闇空に浮かぶは欠けたる憐光。
定められた未来というものが、虚ろな刻(ゆめ)として過ぎてゆく。
朏(つき)はそんな憂き夜を哀れみ、遠くから儚く照らしているだけ。

――もし、この世に未来を識る力が在るとすれば、人に何をもたらすだろう。
――もし、それを望むように選ぶことができるとすれば、人は何を視るのだろう。

七ヶ音学園史上、最大の盛り上がりを見せた月環祭。楽しかったお祭り騒ぎの熱も次第に
収束を見せ、それから数日の時が経とうとしていた。

主人公、上追流射は親密になった幼馴染み、白鷺音葉といつものように学園へ通っている。
もうすぐ訪れる期末テストやフルートのコンクール。平凡でありながらも以前とは少し違う、恋人との甘い学園生活。しかし音葉には悩みがあった。それは音に関すること。初めは小さな小さな歪みでしかなかったそれが、次第に二人の絆に影を落としていく。届かない言葉、空白の記憶……。

風の採譜、後編。少年少女たちの運命の物語が今、紐解かれる。

七ヶ音学園――都内近郊にある風光明媚な街に佇む、私立の名門高校。
主人公、上追流射は成績はそこそこ、女の子にはちょっと優しい、学園の平凡な二年生。
その彼の家に、今日も幼馴染みの白鷺音葉が迎えに来ていた。

暑い夏も過ぎて、銀杏の舞う新学期が始まろうとしている。
友達との楽しい学園生活、悩ましい勉強、ちょっぴり切ない恋。
そして、この街で垣間見る謎の現象。学園を包み込む仄かな霧――。

七ヶ音学園に通う上追流射と白鷺音葉のちょっと不思議な恋と青春の物語。

暖かな春も間近にせまる3月。主人公、朝緒聖示には密かに想いを寄せる
クラスメイトがいた。しかし卒業とともに学園生活も終わり。
内気な彼は、いつまでも彼女に気持ちを伝えられずにいるのだった……。

そこに突如、現れたるはノイエという謎の女の子。彼女はなんと自称、
魔法少女だった!? 振り回される主人公の恋！ 炸裂する大魔法！
果たして彼の想いの行方は――。

かなりドタバタで、ちょっと切ない？
それでも少年の恋の葛藤を描いた一応、恋愛メインの物語。

地平線の見えそうな広大な桜の庭、時代錯誤した豪華なお屋敷。
僕はそんな世界に住んでいた。

主人公、冬也はメイドの館のご主人様。彼に仕える二人の女の子、
春菜と夏美はかわいいメイドさん。
姉の春菜さんはおっとりしているけど優しい年上の女の子。
妹の夏美は元気でちょっと口うるさいツンツン少女。

そんな彼女たちと一緒に過す、うららかな春の一日――。